大分市内5社の工務店で結成している木繋会では、今年も様々な啓蒙活動をしてきました。
8月には「環境・資源」についての課題研究をしている高校生のグループに対して、フィールドワークの研修受け入れをしました。
彼らが掲げたテーマは「大分県産の木材を使用して木造住宅を建てたときの、県内での経済波及効果について」でした。
大分上野丘高校は、文部科学省から「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」の指定を受けており、生徒は自分たちが考えた課題に対する調査研究をすすめ、最終的にはレポートにまとめて発表するそうです。
経済波及効果の数字を伝えるのであれば座学だけで済みますが、高校生がせっかく自らの発想で掲げたテーマですので「導入として木材生産の実態を肌で感じてもらってから、最終的に波及効果の学習をする」という研修内容を組み立てました。
木材生産の現場での学習については、県内でも有数の生産量を誇る九州林産(株)さんに、研修全体の構成は大分県立図書館の社会教育主事の先生にも協力をしていただいて、研修当日を迎えました。
生徒さんはさすがに自分たちで決めたテーマだけあって、オリエンテーションの説明時から熱心に耳を傾け、木に触れ、写真を撮り、チェーンソーを持ってみるなど、体験学習は大いに盛り上がりました。
大迫力の伐採作業の見学を終え、製材の学習、工事中住宅の現場見学とつづき、クライマックスの経済波及効果の座学がはじまりました。
三重大学で「木材の地産地消による経済波及効果」について研究している渕上先生の論文を引用文献として、木繋会副会長の日本ハウジング・馬場さんが分かりやすく解説。
大分県産の木材を積極的に住宅建築材として使用した場合、県外産や外国産など一般的に流通している材でつくる住宅に比べ、経済波及効果が約3倍になるという結論を伝えました。
また最後は、参加していただいた生徒の皆さんから感謝のメッセージもいただきました。
そして先日、課題研究の成果発表会開催と発表会への参加案内が届いたのです。
私たちが対応したグループが代表に選ばれたかどうかわかりませんが、生徒の皆さんが一生懸命研究に取り組んだレポートのプレゼンです。
さっそく「出席」の返事を送りました。
ただこの成果発表会、全て英語でプレゼンするそうです。
何と言っても「グローバル」ですもんね。
通訳があるのかなぁ…