数寄屋風の住まい

interview

I様に聞きました

木や日本建築に、とてもお詳しいですね

「ただ好きなだけ。でも"本物"にこだわりたかったんです」

私自身は別に木の目利きというわけではありません。ただ、人間としての年季だけは入っていますからね(笑)。家内と旅行した先や出張先などで、素晴らしい日本建築に出会う機会も多く、ごく自然に鑑賞眼のようなものが身についたのだと思います。

日本建築―ことに数寄屋づくり―の良さは、簡素で、素材そのものの持ち味を生かすというところにあると思います。それはつまり、ごまかしがきかないということなので、つくる人の技量が非常に問われるわけですね。でも、そういう素晴らしい技量を発揮して、自分の家をつくってもらえるなんて、もう最高にどきどきするではないですか。定年になるまで家づくりを控えていたのも、様々なしがらみ抜きに家づくりのパートナーを選べることと、自由な時間をすべて家づくりに注ぎ込めるという2つの理由からなんです。

わさだ工務店を選んでくださった理由は?

「建てた家を見た途端、心を鷲掴みにされました」

じつはわさだ工務店を知ったのは、他社でほぼ話が進みかけていた頃のことなんです。合計7社くらいに見積り依頼をしましてね。その中から金額云々よりも、日本建築というものに対して自信のある会社を選ばせてもらったつもりでした。それでもわさだ工務店の建てた家を見に行ったのは、「まあとりあえず見ておこう」くらいの気持ちがあったんでしょうね。

ところがひと目見た途端、私の心はその家に鷲掴みにされてしまいました。 1軒目は中まで見せてもらい、2軒目の外観を見た時には、もうこの工務店で建ててもらいたいと考えるようになっていました。それくらいわさだ工務店の家は素晴らしくて、本物の香りに満ちていたんです。おまけに佐保汎彦会長の木に対する造詣の深さと、建築に対する強い情熱!この人たちと家づくりをしたら、さぞ面白いだろうなと思わせるものがありました。

それでも正直言って小さな会社さんだし、公共工事などもしていないので、経営状態などは事前に調べさせてもらいましたよ。そのあたりは私もなかなか一筋縄ではいかないんです(笑)。その結果、何の心配もないことがわかったので、安心してわさだ工務店にお願いすることにしました。

 


建ててみていかがでしたか?

「一流の職人の現場というものを堪能しました」

 

期待通り、非常に楽しませていただきました。廊下は松、長押や天井は杉、床柱は欅といった使い分けも面白かったですし、棟梁をはじめとする職人さんたちの惚れ惚れするような腕前も、間近で見ることができました。何しろ前の自宅と同じ敷地内に建てたもので、見学はし放題(笑)、毎日お茶やおやつを用意する妻は大変だったと思いますが、私は一流の職人の現場というものを堪能させてもらいました。この方たちとは、10年経った今もおつきあいが続いています。

そう言えば先日、この家の材を揃えてくれた材木屋さんが「あれだけの材料は、今ではもう揃えられない」と話しておられたと耳にしました。確かに安い建築費ではなかったですが、それ以上に値打ちのあるものをわさだ工務店が建ててくれたんだなあと、しみじみ実感しています。

住み心地もとても良く、中庭を縁側が囲んでいるので、冬でもよく陽が入ってポカポカと暖かいです。毎年5月には、かつての部下が我が家を訪れてくれるのですが、その時は二間続きの和室をぶち抜いて、8組の夫婦が飲めや歌えの大宴会を繰り広げます。みんなから「旅館や料理屋よりも豪勢な気分になる」と褒めてもらって、良い気分にさせてもらっています(笑) 。

 


わさだ工務店へのご要望やご意見をお聞かせください

「良心的で手抜きをしない仕事ぶりを、ぜひ継承していってください」

この家を建てたのは10年以上前ですが、以来、私はすっかりわさだ工務店の身内のような感覚になってしまいました。佐保会長と意気投合したことが大きいですね。息子の佐保伸彦社長にとっては、うるさい親父が2人に増えたようなもので、さぞや煙たいことでしょうが(笑)、構わずズケズケ言わせてもらっています。これだけきちんとして、手抜きを一切せず、良心的な価格で建ててくれる工務店はなかなかないですよ。こういう会社が順調に業績を伸ばして存続し続けてくれれば、世の中捨てたもんじゃないって気持ちになれるじゃないですか。

内覧会に協力しているのも、10年経ってもビクともしないどころか、本物の木の魅力がにじみ出てくるわさだ工務店の家づくりを、多くの人に知ってもらいたいから。知り合いで家を建てたいという人にも、どんどんご紹介しています。

木を見る目、伝統の技、ものづくりに対する真摯な姿勢。わさだ工務店は、日本人の美徳を継承している工務店だと思うし、ぜひその良さを守り続けていってほしいというのが、私の願いです。